(参考)
アルツハイマー病とは
アルツハイマー病の概要
不可逆的な進行性の脳疾患で、記憶が障害されたり、時間や場所が把握できなくなったり(見当識障害)、物事を順序よくできなくなったり(実行機能障害)して、最終的には運動機能も障害される病気。1906年にドイツの精神医学者であるアロイス・アルツハイマー博士の名前にちなんで命名されました。脳内の老人斑、神経原線維の変化、神経細胞(ニューロン)間の連結の消失に伴う認知機能の低下がアルツハイマー病の主な特徴です。それにより、記憶障害、失語、失行、失認などや、うつ、妄想、幻覚、徘徊などの症状が現れるようになります。



老人斑について
老人斑は主成分が「アミロイドβ」と呼ばれるアミノ酸40個前後からなるタンパク質です。
アルツハイマー病の患者の脳内では大量の老人斑の沈着が起こり、それが引き金となって神経細胞の死(アポトーシス)が広がります。アルツハイマー病の脳内で最も早期に見られる現象であり、老人斑は病気の成因に大きな関係があると考えられています。
アルツハイマー病の患者の脳内では大量の老人斑の沈着が起こり、それが引き金となって神経細胞の死(アポトーシス)が広がります。アルツハイマー病の脳内で最も早期に見られる現象であり、老人斑は病気の成因に大きな関係があると考えられています。

茶色い部分:アミロイドβが蓄積した部位
神経原線維の変化
神経原線維変化とは、リン酸化されたタウタンパクが神経細胞内に過剰に蓄積したものです。細胞の中にシミのように蓄積し正常に細胞が働かなくなってしまい、最終的には死んでしまいます。
アルツハイマー病の脳では老人斑の形成と神経原線維の変化が連鎖して起こるため、神経細胞数が減少して認知機能が低下する要因となっています。
アルツハイマー病の脳では老人斑の形成と神経原線維の変化が連鎖して起こるため、神経細胞数が減少して認知機能が低下する要因となっています。